ちょっと前に、ネットフリックスでChef’s Tableという番組を見ていたら、こんなシェフがいました。
元々シェフになりたかったわけではなく、
→ ヨーロッパで本場のパンクロックに触れてみたくて、その旅費を作るために壁にアートを描く活動をしていたら、
→ その壁を通りかかって声をかけてくれた人がたまたまコックの養成スクールをしている人で、
→ ヨーロッパに行くならビザも必要で、コックとして修行に行くのであればビザも降りるだろう、
→ ということでそこで料理を学び始めた、
それが料理に関わるきっかけだった、というのです。
そして現在、彼のレストランD.O.M.(サンパウロ、ブラジル)は世界のレストラントップ50にランキングされたレストランです。
彼は元々シェフになりたかったわけではありません。
でも今は世界に名だたるシェフとして、自分の仕事に誇りと情熱を持って、活動しているわけです。
この話を聞いて、成功者としてやはり何かしら必須なものがあるとすれば
の5つだなと改めて感じました。
考えてみてください。
パンクロックにハマったからといって、ヨーロッパに実際にそれを体感しに行こう、とまでなる人はあまりいないかもしれません。彼のようにお金がなければなおさらです。
でも彼は、お金がないならお金をためればいいと思ったし、ビザがないならどうにかしてビザを取ろうと思ったのです。だから自分の直接の夢とは関係ない「料理を学ぶ」という活動にも、ビザを取る手段として真面目に取り組みました。つまりそこにはパンク音楽に触れるためにどうしてもヨーロッパに行くんだという情熱と行動力、続ける力とフレキシビリティやインスピレーションに従う感覚があったということです。
もしその情熱がなければ、ヨーロッパに行くこと自体諦める可能性もあったし、続ける力がなければ料理の勉強だって継続できなかっただろうし、行動力がなければ、ヨーロッパに行こうとか、料理教室で勉強しようという行動をしていないだろうし、フレキシビリティとインスピレーションがなければ全然自分と関係ない料理という分野に飛び込もうとしなかったですよね。
その後彼はミラノに移り住みます。お金を稼ぐためにレストランで働きながら料理の腕を上げていくのですが、そこで子供が生まれます。その時に初めて気づいたのが、この子をイタリア人ではなくブラジル人として育てたい、という感覚です。それまで彼自身、故郷のブラジルからはできれば離れたいと思っていたのに、実はブラジルのアイデンティティを大切にしていきたい、と思っていることに気づくのです。
そこで彼はブラジルに帰ってきてしまいます。
ここでも彼の持つ、フレキシビリティとインスピレーション、それから行動力が大きく貢献していますね。
当時ブラジルでレストランといえばフレンチとイタリアンしかなかったところに、ブラジリアンで勝負をしよう、と考え、レストランをオープンさせます。
レストランが大盛況だったかというと、そうではありません。
最初の数年は、全くお客さんが来なかったそうです。
これはちなみに、Chef’s Tableに出演しているほとんどのシェフたちが口を揃えて言うことです。
でもみんな途中で投げ出さなかったんですね。
ここでも、自分の情熱や続ける力、というのが必要だったことがわかります。
もちろん続けてさえいれば必ず成功するわけではないと思います。
しかし、多くの世界トップレベルで成功している方でも、最初から売れていたわけではない、という事実は知っておくべき重要な情報ではないでしょうか?
そして私がこの話を通じて伝えたいことはもう一つあります。
〇〇になりたいからそれに向かって努力する
という生き方も、もちろんできます。
でも、きっかけはどんなことであれ、自分が始めたことが思わぬ方向に発展して、そこで成功する、ということもあるということです。
彼のきっかけは何でしたか?
ブラジルでパンク音楽に触れて、それにハマったことです。
それが、彼を将来世界の名だたるシェフにすることになるなんて、想像もつかないですよね。
でも実際の人生はそういうことがとても多いのです。
だから、目標が決まってから、情熱が注げるものを見つけてから、こんなくだらないことではなくてもっとビジネスや将来につながることを見つけてから動こう、なんて思っているなら、それはものすごい遠回りをしている可能性もあるかもしれません。
今目の前にあるその「好き」を大切にしたらいいだけなんですよ。
実際、私の人生もそんなことだらけです。
なぜ大学卒業後ドイツの化学企業に就職したのかといったら、私は当時実はアメリカで医学を勉強したいと思っていて、その費用を貯めるためにとりあえずは英語を使って仕事ができてお給料が比較的いいところならどこでもいいと考えていました。
その条件で何社かに応募し、そこに通ったからそこで働いていただけです。
ところが仕事しているうちに、ビジネスも面白いな、と思い始めたんですね。
それで医学部に行きたいという気持ちはなくなってしまいました。
でもそこで働くことを選択したことが、私が現在ドイツ在住になっていることにつながっているのです。元はアメリカに行きたかったのに、面白いですよね。
だからといって私の幸せが半減したかといったら、全くそんなことはありません。
ライフコーチになる勉強も、そんな感じです。
私は当時人生の帰路に立っていて、この先本当にどうしたらいいのかわかっていませんでした。だから当然どんな活動をすべきかもわからなかったし、何もかもが嫌にもなっていました。
だからいろんな本を読んでみたり、日がな一日ネットサーフィンしたりしていたわけです。
そこで友達がハワイに行って楽しそうにしているのを見かけます。
私もハワイに行って素敵な景色を眺めて癒されたい、なんて思うわけですが、当時自己肯定感がとても低くなっていたので、何の理由もなくただハワイに行ってもいい、という許可を自分に出すことができませんでした。お金も時間もあったのにです。
そこで見つけたのが、私の師匠であるアラン・コーエンのコーチ養成講座です。
もしそれを受けるなら「ハワイに行かなくてはいけない」のです。
おそらく彼の講座を受けにハワイまでやってくる人たちは、彼の著作を読み、彼の哲学や生き方に共鳴して、という方が99%なのではないかと思いますが、私の動機は単に「ハワイに正々堂々と行きたかったから」なんですね。
実際、私は彼の本を1冊も読んだことがなかったので、講座が始まる前に少しは彼の哲学を知っておきたいと慌てて1冊購入したほどです。
これ、くだらなすぎてあまり大きな声では言えないのでもちろんこれをアランは知りませんが、そんなくだらない動機で始めたことにも関わらず、私の同期の中で私が一番ライフコーチを生業として活動しているのではないかと思います。
そういうこともあるということです。
だからぜひ、いろんなことを考えすぎず、あなたの目の前にある好きを大切にして、それをやらせてあげてください。
それが思わぬ未来を創り出してくれるものですよ。
長くなってしまったので、今日はここまでにしますが、次回の記事では
の5つを手に入れるためにどうすればいいのか?という話をしていきたいと思います。続きをお楽しみに。
お試しコーチングセッション