ゴール設定や願い事をするときは、ポジティブな言い方で、というのをどこかで聞いたことがある方もいるかもしれない。
人はしっかり意識していないと、とかく自分の避けたいことや欲しくないものばかりに気を取られてしまったりする。なぜかというと、現実に嫌な状況や問題にぶつかっていれば、まずはそれを嫌だと認識することが順番としては先に来るのが当然だからだ。
そこでしっかりと意識をしていれば「じゃあどんなのがいいの?」という考え方に移行することもできるが、現実を自分で変えていくとか、自分のこととして責任を持つという考え方に慣れていない人は、なかなか欲しいものに考えを移していくことができない。
意識したこと、エネルギーを注いだものがより現実に現れてくるから、何かを願う時やゴールの設定をするときは、必ずポジティブな動機で設定するのが大切。絶対にあの人のようにはならない、ではなく「こんな人になる」。こういう状況は避ける、ではなく「こんな状況になる」と変換してみて。
https://twitter.com/TomokoLifeCoach/status/1528622926177746945
反面教師という言葉があるが、これはまさに「あの人のようにはならない」の例だ。
もちろんそのおかげで間違いを未然に防ぐ効果はあるのだが、反面教師として使う人に実は必要以上に意識を向けてしまうことがある。自分の身近な人、例えば親や兄弟などを反面教師にしてしまった場合に、起こりやすい。
自分は絶対に母親のような生き方はしないなどと宣言して、それを意識するあまりに実際には母親の存在に縛られ続ける、というパターンだ。
この場合、母親という対象をとにかくなんでもかんでも敵視しがちである。つまり、本当に避けた方がいいものだけではなく、真似したってなんら問題のないものまでも無理に逆をやろうとしたりして、結局は自分の生き方がその避けたい人に支配され続けることになってしまう。
母親から自由になりたくて始めたことなのに、これでは元も子もない。
じゃあどうしたらいいのかというと、母親のようにはならない、ではなくて、母親のある部分が嫌なのならそれをしっかりと具体的にした後、じゃあどうなりたいのか?という方向に目を向けていく必要があるのだ。
例えば
母親の嫌なところ:人をすぐにジャッジするところ
自分はどうなりたいか?:どんな人の意見もまずは聞いて、受け入れられる人
こうすれば、母親に縛られるのではなく、自分が好ましいと思える方向性を出していくことができる。
もうひとつ例を出そう。
例えば太っていて醜いのを避けたいから、という動機でダイエットを始めた人がいるとしよう。
こういう動機で動き始めると、その根底には太っていて嫌な思いをした場面というのがしっかり焼き付いていて、そこから感じる怖れや恐怖というものに意識が向くことになる。なおかつ、少しその恐怖が和らぐと努力するモチベーションが下がるため、目標設定した状態にたどり着く前に挫折してしまう危険性がある。
それを繰り返すことで、ダイエットが成功しないだけでなく、私って計画を立ててもいつも達成できないなど、自分を否定してしまうような状況を生み出してしまう。
そうではなく、痩せて綺麗になってワンサイズ下のジーンズを履こうとか、素敵な水着でリゾート地に行く、などのポジティブな目標設定をすれば、ダイエットの結果が出れば出るほど、モチベーションもより上がるはずなのだ。
何か目標を立ててはいつも挫折を繰り返している、という人は、このようなパターンに陥っていないかどうか、振り返ってみてほしい。
まとめると、上のツイートに書いたように、目標やゴールはポジティブな価値観や目的に基づいて設定する必要があるということ。そうしなくても結果が出ることもあるかもしれないけれど、その行動をしている間になんらかのネガティブな感覚を伴うリスクがあるということを知っておいてほしい。だったら、最初からポジティブな形での設定をした方が、安心・安全に達成までの道のりを楽しんでいけるはずだ。