時々ものすごくイライラしている人に出会うことがあります。
私は現在そういう人に出会っても何のダメージも受けずに受け流せるし、その後に影響が出ることは全くありません。
でも昔からそれができたわけではなくて、以前だったら少なくとも1日は嫌な気分を引きずって過ごしていたような気がします。
もしあなたが「引きずってしまうタイプ」なら、現在の私が昨日起きたことに対してどんな風に考え、どんな行動に出たのか、ということを読んでいただくことが、小さな変化へのきっかけになるかもしれないと思い、この話をシェアすることにしました。
最近ドイツは銀行口座を開く、ということもオンラインで簡単にできます。
ただもちろん本人確認は必要で、ビデオチャットシステムを使ってIDを確認する、という作業が入ります。そのオペレーターの女性とのエピソードです。
確認のために右手にはスマホのカメラを持ち、左手にはパスポート。パスポートを上下左右に傾けたりしてホログラムを見せる、ということをしなくてはいけないのですが、何しろ片手しか使えないからたまにスマホとパスポートの距離が変わってしまったり、動かすスピードが一定でなくなったり、何かの表紙に指が動いてしまいデータが隠れてしまったり、となかなか一筋縄ではいきません。
ドイツ人が一般に使うカードサイズのIDならもう少し扱いやすいのかもしれないけれど、外国人の私が使えるIDはパスポートのみ。それなのにパスポートが大きすぎて、なかなか思うように扱えないのです。
その度にそのオペレーターの女性からほぼ怒鳴られ続けるわたし・・・
大昔の私なら、きっと泣きそうになりながら、相手に言われるがままにやり終えたことでしょう。そして、その後の1日を気分が悪いまま過ごし、悲しくなったり、落ち込んだり、誰かに当たったりしていたかもしれません。
なぜなら、気分が悪くてもこの方法でやり遂げなければ、銀行口座を開くことさえできない、という恐怖にフォーカスしてしまっていたからです。
今の私はこの状況に対して、全く違う理解をしています。この状況に対して私が思ったことは
ということです。
だからあくまで冷静に、もうこの方法ではやりたくないので、郵便局に行ってやることにします、と静かに伝えましたら、さよならも言わずブチっと切られてしまいました・・・苦笑
さて、もう一度状況を整理してみると、ことの発端は、何らかの原因でオペレーターがイライラしていたということです。
そしてそのイライラの原因は私には知りようもないけれど、いくつか捻り出すならば
最初にパスポートを使うと言った時に、ちょっと待ってください、と言って数分間席をはずしたので、おそらく本当に初めてだったでしょう。
まだまだ考えれば他にもきっとあるけれど、これだけの「私がどうにもできない理由がある」ということがわかります。
でも私がどうにもできないことでイライラしているのだから、私は本当に何をすることもできないのです。
相手のテーマを自分のテーマにすり替えないこと、これはとても大事なことです。
そこを取り違えてしまうことで、自分の気分を台無しにしていることはありませんか?
相手をわざとイライラさせようという意図で何か行動しているなら別ですが、そうでないのなら、あなたに責任は全くありません。
すぐには実践できなくても、そういうことなんだ、ということをぜひ覚えておいていただければと思います。
そして、そのID確認、どうなったかというと、その後郵便局まで出かけて、スムーズに終えることができましたよ。
お出かけしたおかげで、こんな光景に遭遇しました。
そして、今度からは多少面倒でも、パスポートの認証が必要な時は最初から郵便局で処理してしまう方が簡単かもしれないなあ、ということも学びました。
自分の気分を、自分から台無しにしなくてもいいのです。
このお話から、何かあなたの人生にヒントになることがあったらとても嬉しいです。