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「おたがいさま」の精神


コーチングで私が学ばせていただくことの中に、色々な立場からの意見が聞ける、ということがあります。

いらっしゃるクライアントさんの抱える問題や悩み、ゴールや生き方は様々です。ということは、みなさん自分のフィルターを通して、いいことから悪いことまでを判断しているわけです。

そして私がしばしば体験するのは、比較的似た悩みを抱えている2人の個々のクライアントさんが、全く逆の立場にいるという状況です。

例えば

  • 嫌な上司に悩む部下と、嫌な部下に頭を悩ませる上司
  • 離婚した両親がトラウマになっている子供と、離婚したことに罪悪感を感じている親
  • 子供に振り回されてストレスを感じている母親と、子供がいないことをストレスに感じる女性
  • 企業で働くことに疑問を感じている人と自営業であることの悩みを抱えている人

この2人のクライアントは全く個別のセッションを受けているわけで、見も知らぬ他人ですから、その方たちが会話を交わすことはありません。

でも、もしこの2人が意見交換をすることができたなら、2人の世界が少しだけ変わるかもしれないなあ、なんて思います。

そして私も普通に生きているからには、特定の状況において、クライアントさんと真逆の立場にいると感じることがたまにあります。

すると当然セッションでクライアントさんが発した何気ない言葉が、突き刺さることもあります。

傷つくわけではありません。

ただ

「ああ、そうだよねえ。きっと私もそう思われているんだよね」

「そんな風に感じてるんだ。申し訳ないなあ(クライアントさんにではなく、私の個人的な相手を想って・・・)」

と、気づきをもらえるのです。

そういう意味で、ライフコーチとして仕事をしている私は、それぞれの立場や意見を想像しやすい環境にいるのかなあ、と思います。

そんなニュートラルな見方を仕事を通して与えてもらえている、というのはとてもありがたいことですよね。

そこから私がいつも考えていることは

どんなに正しく良い行いをして誠意を持って生きていたとしても、生きている限り必ず誰かを傷つけたり、誤解させてしまうことがある

ということ。

そして

多くの人にとって、例え結果的に誰かを傷つけたとしても、それは故意でないことがほとんどだ

ということ。

だから、私は日常で個人的に傷つくような出来事があったとしても、お互い様だなあと思って、流すようにしています。

自分だけが傷つけられたと感じてしまうと、相手が無神経に思えたり、相手だけが悪者のような気がしてくるけれど、どっちの立場の話も日常的に聞いている私が断言します。

相手もそのことで必ず傷ついたり、悩んだりしています。

だから、すぐに相手の気持ちまで考えられなくてもいいけれど、自分だけ攻撃されて、とか自分だけ傷つけられて、という考え方とは違う見方があるのかもしれない、ということを、ちょっと気に留めておいていただけたらなあ、と思います。

みんなが少しだけでいいからこの考えを採用できるようになれば、圧倒的な被害者や加害者、というものがいなくなります。

そうなると、傷つける・傷つく、とか攻撃する・攻撃される、ということ自体成立しなくなるのです。

そんな優しい世界への一歩につながる「おたがいさま」という考え方、あなたもちょっとだけ取り入れてみませんか?